こんにちは!普段はビアンキのグラベルレースバイク「インプルソ COMP」を駆り、福岡や大分のキャラバンライドなどロングライドを走り倒している僕ですが、今回はとんでもないバイクに乗る機会をいただきました。
そのバイクとは――フルモデルチェンジを果たしたスペシャライズドの最高峰グラベルレーサー、「S-WORKS Crux 5 – SRAM RED XPLR」です!
「もはやグラベルの皮をかぶったエアロロードでは……?」と世界中で話題騒然のCrux 5。
実際に乗ってみてどうだったのか? 普段乗っているインプルソ COMPとの比較や、空気圧セッティングのシビアさ、そして「スペシャライズドとビアンキ、目指すベクトルの違い」まで、本音で熱くインプレしていきます!
1. 新型Crux 5の衝撃:全車13速対応&完成車約7kgの異次元スペック
今回登場したCrux 5シリーズ、まずプロダクト全体の完成度が凄まじいです

最大の特徴は、UDH(ユニバーサル・ディレイラー・ハンガー)のポテンシャルを極限まで引き出し、なんと全ラインナップでスラムAXS 1×13速(フルマウントタイプ)を標準搭載している点。
エントリーグレードの「Comp」なら50万円台から一気に最新13速の世界へ飛び込めるという、昨今のバイク価格高騰の中では驚くほどコスパの高い、完全無欠のグラベルレースバイクシリーズとなっています。
そして、その頂点に君臨する今回の試乗車「S-WORKS」は言うまでもなく別格でした。
- フレーム: 超高剛性・最軽量の「FACT 12r Carbon」(フレーム単体わずか約789g)
- コンポ: SRAM RED XPLR AXS 1×13速
- ホイール: カーボンスポーク採用の最新「Roval Terra Aero CLX」
- タイヤ: 700×45c(最大55mm / 2.2インチまで対応)
- 実測参考重量: 約7.1kg
45cの極太タイヤを履いたディスクブレーキ車が、ペダルなしでほぼ7kgジャスト。持ち上げた瞬間「軽っ!」と声が出てしまうレベルです。
2. 走り出した瞬間「これ、ロードバイクじゃん!」


跨がってファーストペダルを踏み込んだ瞬間、良い意味で完全に裏切られました。
グラベルバイク特有の「もっさり感」が1ミリも存在しないのです。
ほぼ「Tarmac SL8」と言っても過言ではない研ぎ澄まされたフレーム造形と、FACT 12rカーボンの圧倒的な剛性。踏んだ力が逃げ場を失い、すべて推進力へとダイレクトに変換されます。
さらに足回りを支えるRoval Terra Aero CLXは、ハイト50mmのディープリムにカーボンスポークを組み合わせた超攻撃的ホイール。挙動が恐ろしいほど俊敏で、加速の立ち上がりがとにかく速い、速すぎる!
45cタイヤで路面をねじ伏せる快感
試乗車には700×45cのタイヤがセットされていましたが、路面が綺麗なアスファルトだろうが、舗装の荒れや継ぎ目があろうがお構いなし。巡航速度まで一瞬で到達し、一度スピードに乗るとエアロ効果も相まって速度維持が驚くほどイージーです。

最大2.2インチ(約55mm)までの極太タイヤクリアランスを誇りますが、このバイクの推進力があれば「タイヤを太くして多少重量が増えたところで、走行性能にはこれっぽちも影響しないだろうな」と本気で思わせてくれます。わざわざ40Ⅽ以下のタイヤに履き替えてまでセッティングを変えることはむしろナンセンス。バイクをねかせてカーブへ飛び込んでも安定感抜群。
登坂でスプリントがかけられるグラベルバイク
近所に100mほど登れる丘があったので、登りと下りをテストしてみました。
結果は――「言葉通り、軽く登って、軽く下れてしまった」。
最新SRAM RED XPLRの変速は、強いトルクがかかった登坂中でもバチバチと正確無比に決まります。あまりの登坂力の高さに、思わず「登りの途中でダンシングスプリントをかけたくなる」衝動に駆られました。グラベルバイクでこの感覚を味わえるバイクが、過去に存在したでしょうか……?
3. 要注意ポイント:足回りは“カチカチ”。空気圧のシビアなセッティングが必須
大絶賛のCrux 5ですが、乗ってみて明確に感じた注意点もあります。それが「乗り心地の硬さ」です。
FACT 12rカーボンフレーム×Terra Aero CLX(カーボンスポーク)という組み合わせは、レーシングバイクとして限界まで剛性を高めてあるため、路面からの突き上げが非常にダイレクト。
今回の試乗車は空気圧が高めにセットされていたこともあり、舗装路の段差ではガツンと衝撃が身体に届きました。
このバイクを気持ちよく乗りこなすには、タイヤ空気圧のセッティングが極めて重要です。
45cタイヤであれば、僕の体重ならロングライドでは「2.0気圧前後」まで落とすのがベストバランスだと感じました。エアボリュームを活かして低圧運用することで、フレームの硬さとトラクションが見事に調和するはずです。


4. 愛車「ビアンキ インプルソ COMP」とガチンコ比較!
ここで、僕の相棒であるビアンキ・インプルソ COMPと比べてみます。


どちらも「UDH対応の最新グラベルレーサー」というカテゴリーに属し、タイヤクリアランスもインプルソが42cまで、Crux 5がさらに広いとはいえ、スペック上の方向性は非常に近しい存在です。
しかし、乗り味は「完全に真逆」でした。
① 圧倒的な「軽さ」のCrux 5
まず突きつけられたのが1kg以上の重量差です。
S-WORKS Crux 5は7.1kg。インプルソの上位グレードである「RC」を持ってきたとしても、この軽さに到達するのは極めて困難でしょう。しかもCrux 5はシートポストやサドルなど、まだまだ軽量化の余地を残しています。マシンの底知れなさはスペシャライズドが圧倒的です。
② 身体を優しく包み込む「乗り心地」のインプルソ
一方で、「快適性・乗り味の滑らかさ」においては、間違いなくインプルソ COMPに軍配が上がります。
Crux 5がレーザーメスのように鋭く路面を切り裂く「硬いレーサー」だとすれば、インプルソはシルキーで角の取れた優しい乗り心地。

福岡キャラバンや大分キャラバンなど、幾度となく過酷なロングライドを共に走り抜いてきましたが、何百キロ走っても身体を痛めず「いつまでも乗っていたくなる」感覚はビアンキならではの乗り味です。

5. スペシャライズドとビアンキ:あなたが選ぶべきはどっち?
この2台を乗り比べて、両ブランドの哲学がくっきりと見えました。
- スペシャライズド(S-WORKS Crux 5):
「1秒でも速くゴールへたどり着くためのレーシングマシン」
ストイックにトレーニングを重ね、レースで結果を残したいライダー、何よりも「速さ」を正義とする人には最高の相棒になります。入力したワットがそのままスピードに化ける快感は唯一無二です。 - ビアンキ(インプルソ):
「140年の歴史が紡ぐ、走りのゆとりと極上のライドフィール」
レースもこなせるスピードを持ちながら、無理のないポジションと上質な乗り心地でライダーを包み込んでくれる懐の深さ。ビギナーからベテランまで、純粋に遠くへ・心地よく走り続けたいならビアンキが最高の選択肢になります。

6. まとめ:グラベルレースバイク1台あれば、バイクライフのすべてが完結する!
今回のS-WORKS Crux 5の試乗は、まさに「グラベルバイクの今と未来」を全身で浴びるような衝撃的な体験でした。
舗装路では純粋なエアロロードとして集団を牽引し、そのまま脇道の未舗装路や段差へ全開で飛び込んでいける。
乗っていてふと思いました。
「正直、現代の最新グラベルレースバイクが1台あれば、ロードバイクもグラベルも、これ1台ですべて最高に楽しめてしまうんじゃないか?」と。
現在ロードバイクに乗っていて乗り換えを考えている方や、遊びの幅を広げるための増車を検討しているライダーには、まちがいなく「グラベルレースバイク」をおすすめしたいです。
皆さんもぜひショップで試乗して、この異次元の加速を体感してみてください。きっと自転車の価値観がガラリと変わりますよ!

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