愛車のアップグレード、皆さまやってますか?
ぼくは数年ぶりにコンポーネントの載せ替えをやってみました。
というのも、僕は車体を買い替えがメインになってた頃がありまして・・・
リムブレーキからディスクブレーキへと規格が大きく変わった頃から、リムブレーキではどうしてもアップグレードができない域になりました。これは一気に自転車そのものを替えないと技術に追いつかない思い買い替えて来たわけです。
(自転車業界にいる身として、最新技術を追うのは、もはや仕事上宿命なのです。)
愛車のインプルソはまさに今世に出回る最新規格の塊なので、コンポーネントのアップグレードをしてみようと思いました。
今回は僕がインプルソに載せたコンポーネント
「Campagnolo ekar(エカル)についてご紹介します。
Campagnol ekar(エカル)

Campagnoloがリリースした初のグラベルコンポーネントがekar(エカル)になります。
リリースされたのは2020年。なんとグラベルコンポーネントとしては世界初の1×13速コンポーネントととして発表されました。
13速コンポーネントはROTORのUNOという油圧式13速コンポーネントがエカルより先にリリースされていましたが、駆動方式が油圧というとんでもない技術力を見せつけ、時代を先取りし過ぎた感がありました。(実際、使ってるユーザーと出会うことはほぼないでしょう。リリースまで時間が掛かったり、価格がとても高価で、整備できるショップもほぼない状態でしたし)
エカルは機械式で駆動する13速コンポーネントで、Campagnoloらしさが十分に楽しめるコンポーネントでした。
ギアが13速も必要な理由
もうね、一体なん速までギアって増えるんだよって思いますよね。13速あることで何のメリットがあるんでしょう。

実は、「有効ギア比」なるものが存在しています。自転車のギアは例えると2×11(フロントが2速でリアが11速の場合)単純にこれは22段変速できるギアだとおもいます。それであってます。
しかし、有効ギア比(22段変速する中でギア比が被らない段数)は13速しかないんです。
ギア比が被るから、フロント変速を実施してギア比を繰り上げを行い様々な地形に対応するのが、広く普及しているフロント変速付きコンポーネントになります。
フロント変速ではSHIMANOが世界1です!これは絶対に揺るぎません。あんなに高速でフロント変速してもトラブルがほぼないのはむしろ異常です。
Campagnoloを整備したことがありますが、Campagnoloのフロント変速は個人的な意見として、テクニックを要します。リア変速に至っては最高なんですよ。もう極上なんですCampagnolo。
多段化を推し進めるCampagnoloとしては、リア変速でほぼすべてのフィールドを制覇できれば良いのになって思ったんじゃないかな?(あくまで個人的な予想)
とうとうCampagnoloはエカルで13速を果たしました。2×11の有効ギアを右手だけで操作する夢のようなコンポーネントが誕生したのです。
13速ギアのインプレッション
2020にリリースされたエカル。興味のある方はとっくにインプレッション記事を読み漁ってるはずなので、早速インプレッションから書きます。
まず13速もギアがあるので、ありとあらゆるフィールドを走れます。
平坦区間は13〜6段まではクロスレシオ(ギアの歯数が1T〜2T飛ばしの細やか構成)のため普通にロードバイクと並走できるギア比が得られます。
この加速感と、親指シフトを押す際の「ガチーン!!」という音がテンションバクアゲです。
5〜1段まではワイドレシオ(ギアの歯数が3〜6T飛ばしの大きなギア比変化がおきる構成)となります。クロスレシオから後半はワイドレシオへ一気に変化するため、激坂区間も問題なく走破できます。チェーンリングの歯数構成次第ではローギア比が1:1を下回るため、まるでマウンテンバイクに乗ってるかのような登坂力を発揮します。
エカルを搭載することで、オンロードもオフロードも。レース強度のスピードから、ポタリングレベルのライドまで楽しめる。
エカルはまさに万能な13速コンポーネントなのです。
13速のギア操作。迷子になりそう・・・
13速ギアを操作して思ったのが、ギアが今何段目なのか分からなくなることです。
機械式のため、サイコンに段数を表示することはもちろんできないので感覚を頼りに操作しています。
停車時は、事前にレバー操作でギアを軽くししておいて発進しやすくするんですが
いつもの感覚でレバーを深く押して3段位軽くししていたはずが、まだクイックに進めるほどギア比が軽くなかったりすることがよくありました。
以外に重いギアのままで坂道発進する事が意に反してあったりするので、ここは慣れが必要ですね。
また、エカルはシフトアップ時は1クリックにつき1段しか変速できません。(スーレコの機械式のように一気に5段も代わればいいように思えますが、そこはCampagnoloの理論があるため仕方ないです。)
エカルは、より確実にレバーを操作してくれないと思ったように変速してくれません。グラベル区間で振動により変速の誤作動を防ぐためです。
シフトダウンする際レバーを最後まで引き戻す前に親指シフトを押すと、高確率でレバーがジャムります。あれ?レバー押してるのに動かないって事になりますので注意がひつようです。
(焦らず、シフトレバーをもう一度深く押してレバーを元の位置に戻して親指シフトを押せばすぐ直ります。)
え?めんどくさくね?って思った読者の方。これがCampagnoloです。Campagnoloは変速の技術を僕達に教えてくれる数少ないメーカーなのです。しっかりレバー操作に慣れることがCampagnoloを楽しむ一番の近道です。
Campagnoloを使う最大のメリット。エカルの性能は間違いなくハイエンド。
Campagnoloを使う最大のメリットは、Campagnoloであるということ。自転車愛好家としては、Campagnoloを知らずに終えることなど皆無です。
自転車の本番イタリアで作られたCampagnoloのコンポーネントはどれも高品質。価格ももちろん高額です。
しかも、コンポーネントの劣化が極端に少ないのがCampagnoloの特徴です。一つ一つのパーツクオリティが高く、スプロケ、チェーンリング等のドライブトレインパーツはほぼ歯が摩耗することが少なく、末永く使い続けることができます。
エカルももちろん高耐久、かつ美しい造形でつられます。グラベルコンポーネントは、機材グレードの優劣がほぼなく、段数の違いくらいしか性の差がないためCampagnoloのコンポーネントの中でもエカルは固有の位置にあります。グラベルコンポーネントとしても最軽量のコンポーネントでもあります。機械式、13速、グラベルコンポーネントと唯一無二。それがCampagnoloエカルです。
エカルを載せるために必要な事。
まずエカルは13速の為、フリーボディーの交換が必須です。ここが一番ユーザを悩ませるところでしょう。
しかし、この問題はある条件満たしているユーザには取るに足りない問題だったりします。
まず、Campagnoloエカルに使用するフリーボディはN3Wというフリーボディになります。もちろんCampagnoloのホイールは全ラインナップでN3Wはリリースされています。フルクラムも同様です。

フルクラムはレーシング800やその他、OEM製品の完成車用ホイールもあります。なんと、完成車用ホイールでもフリーボディーが交換できるのだからお得です。僕も完成車用のラピッドレッド900にN3Wを取り付けてエカルを導入しました。
Campagnolo、フルクラムのホイールはもはや説明するまでもなく高品質、高耐久なホイールをリリースしています。誰しもが一度は使ったことがあるホイールなので、エカルを使う時はホイールもCampagnolo、フルクラムを使えば問題ないでしょう。


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